幕末明治の有田焼展、佐賀県で開催。洋食器など新デザイン開発の舞台裏

幕末明治の有田焼展、佐賀県で開催。洋食器など新デザイン開発の舞台裏

幕末明治期に有田焼を世界ブランドに育てた有田の商人・久富与次兵衛と田代紋左衛門。ふたりが手掛けた有田焼ブランドを通じ、今日に続く有田焼の礎を紹介する企画展「幕末明治 有田の豪商」が、佐賀県立九州陶磁文化館にて2018年8月3日から9月2日まで開催されます。

有田焼とは、1610年代頃に日本で初めて生産された磁器のこと。

有田焼(ありたやき)とは、佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器のことです。
17世紀初頭、朝鮮人陶工・李参平らによって泉山で陶石が発見され、日本で初めて磁器が焼かれました。当時は、その積み出しが伊万里港からなされていたので、「伊万里(いまり)」とも呼ばれます。(引用元:有田焼の老舗 香蘭社

1640年代から1680年代ごろまで盛んに海外へ輸出されていましたが、その後は、中国磁器や欧州磁器に圧されて、海外輸出は一時中断。

幕末になって、有田の商人・久富与次兵衛が、佐賀鍋島藩の有田焼独占輸出の権利を得、藩主から与えられた屋号「蔵春亭」をブランド名にして欧米好みの製品開発を行い、海外輸出に乗り出したのだとか。

つづいて、同じく有田の商人・田代紋左衛門がその権利を継承。西洋陶技を導入し、「肥碟山信甫(ひちょうざんしんぽ)」ブランドで洋食器や碍子(がいし)などを生産して多様な新しい有田焼を生み出していったという。

今回の展覧会は、これらの「蔵春亭」・「肥碟山信甫」両ブランドが創り上げた新たな有田焼のありようを、海外に輸出された作品、生産地・有田の窯跡や久富の支店が置かれた長崎市万才町遺跡の出土品、「田代家文書」などの資料を通じて、今日に続く有田焼ブランドの礎として紹介する企画展。

かわいらしい魚形の蓋物や、カップ アンド ソーサーや洋食器セットなど、器好きにはたまらんです。

色絵魚形蓋物 久富与次兵衛「蔵春亭三保製」銘 佐賀県立九州陶磁文化館蔵 山口裕也氏・山口智也氏贈色絵魚形蓋物 久富与次兵衛「蔵春亭三保製」銘 佐賀県立九州陶磁文化館蔵 山口裕也氏・山口智也氏贈

色絵果実文洋食器セット 田代紋左衛門「肥?山信甫造」銘 佐賀県立九州陶磁文化館蔵 有田 田代家贈色絵果実文洋食器セット 田代紋左衛門「肥碟山信甫造」銘 佐賀県立九州陶磁文化館蔵 有田 田代家贈

展示構成

第1章 新しい有田焼の幕開け -有田の商人による輸出再開と「蔵春亭」ブランド-

1 デザインの開拓 -文様と形の和洋折衷-
2 委託生産とブランド戦略 -「蔵春亭」銘と生産地
3 海外輸出の窓口 -長崎・万才町遺跡出土品-

第2章 輸出の拡大と新たな商品開発 -「肥?山信甫」ブランドの展開-

1 デザインの近代化 -洋食器の開発と西洋陶技の導入-
2 商品開発の発展 -オリジナル商品と産地間コラボレーション
3 「田代家文書」にみる有田焼の近代化 -商品開発の舞台裏を読み解く-

関連イベント

久富蔵春亭と肥碟山信甫を末裔が語る
日時:2018年8月4日 午後2時から
会場:九州陶磁文化館 講堂(定員200名)
出演:久富桃太郎氏、田代正敏氏、有田町歴史民俗資料館 尾﨑葉子館長、九州陶磁文化館 鈴田由紀夫館長
参加:無料 ※事前申込み不要
主催:有田町明治維新150年事業実行委員会

ギャラリートーク
毎週土曜日の午後2時から1時間程度、学芸員が見どころを解説。
※8月4日は、イベントのためギャラリートークは開催いたしません。
参加:無料 ※事前申込み不要。開始時間前に、会場入口に集合。

<企画展概要>
明治維新150年記念「幕末明治 有田の豪商-蔵春亭と肥碟山信甫-」
会期:2018年8月3日~9月2日 9時00分~17時(月曜休館)
会場:佐賀県立九州陶磁文化館 第1展示室(佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100-1)
観覧:無料
主催:佐賀県立九州陶磁文化館
※初日の8月3日 10時よりオープニングセレモニーを開催(9時から入場可)
※来館者には展示内容と作品写真を掲載のパンフレット(A4判カラー24P)を配布。

<参考>
今日に続く有田焼ブランドの礎を紹介!明治維新150年記念展「幕末明治 有田の豪商-蔵春亭と肥碟山信甫-」を開催!|佐賀県のプレスリリース
有田焼とは|有田焼の老舗 香蘭社

投稿者プロフィール

ジャポニズム編集長
ジャポニズム編集長
japonism 編集長。趣味は、園芸。ちいさなベランダで、金木犀などを愛でています。2018年夏、雲竜椿を枯らしてしまい猛省中。日本100名城スタンプラリーはじめました! 猫が好き。




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