“Re:Kimono”が紡ぐ、サステナブルで今っぽい日本の伝統

近年、日本の伝統文化とサステナビリティを結びつける動きが活発だ。その象徴のひとつが、「アップサイクル着物」。中でも、大阪発のブランド「Re:Kimono」は、役目を終えた着物に新たな命を吹き込み、世界中の若者たちの心をつかんでいる。

着物の“第2の人生”を提案するRe:Kimono

Re:Kimonoが手がけるのは、かつて誰かの節目を飾った着物や帯を、現代的なプロダクトに変身させるSDGsなアップサイクル。バッグ、傘、ネクタイ、照明など、その姿は多彩だ。

祖母や母から受け継いだけれど、“着る機会がない”からと箪笥の奥深くに眠っている着物は多いのではないだろうか。でも、歴史を感じる着物には何故か捨てられない美しさがある。そういったお宝を”今”使えるアイテムにアップサイクルしてくれるのがRe:Kimono(リ・キモノ)。

1点もの、という価値

Re:Kimonoでは、すべての商品が“世界に一つだけ”。同じ柄の着物は存在せず、製品ごとに異なる表情を見せる。素材はすべて本物の正絹(しょうけん)や西陣織などを使用。色落ちや摩耗に配慮しながら丁寧に解体し、裁断から仕上げまで一つ一つ職人の手仕事で新しいカタチへと仕立てている。

海外で広がる“着物リバイバル”

SNS上では、#ReKimono や #KimonoRemake などのタグが欧米圏でじわじわと拡散中。特にパリ、ベルリン、ニューヨークなどの感度の高い都市部で人気が上昇している。日本人には古臭く感じる古典柄や決まりきったパターンも海外の人には“新しいアート”として映っているみたい。

■ 未来へつなぐ“日本の心”

「嫁入りに仕立てたみたいな豪華な一枚」「成人した子供へ時間をかけて選んだ振袖」――など、素材となる着物はそれぞれの物語を持ち、そのストーリーがただのリメイクというだけではない意味を持っている。アップサイクルで作られる製品は記憶であり、継承であり、日本人の根底にある“ものを大切にする心”なのではないでしょうか。
新しい命を得た布が、時代と国境を超えて再び誰かの心を彩る。そんな静かな革命が、今ここから始まっている。

Re:KIMONO
https://rekimono.official.ec/




篠 有紀
大手出版社にて美容誌のオフィシャルサイト運営、アプリ運用をおこなうかたわら、ライターとしても各種メディアへ情報を発信。現在はファッション誌サイトのディレクションを主軸に、動画のディレクションや、Webコンテンツの企画などを手掛けている。
伝統的な日本文化から、アニメや漫画などのポップカルチャーまで、幅広く日本のいいね! をご紹介します。

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