“日本の素材”のデザイン展『MATERIAL IN TIME-PAPER-』香港から凱旋、初の国内開催

デザイン展『MATERIAL IN TIME-PAPER-』の日本国内初となる凱旋展が、2019年4月25日より「TIERS GALLERY(ティアーズギャラリー)」(東京都渋谷区)にて開催されます。

『MATERIAL IN TIME-PAPER-』は、昨年2018年9月、香港のクリエィティブ施設「PMQ」(Central, Hong Kong)にて開催され、2,000名を越える来場者を迎えたデザイン展。“素材”を切り口に、日本のクリエイティビティを世界へ発信するプラットフォームとして立ち上げられたプロジェクトの企画第一弾です。

当プロジェクトは、国内からセレクトした企業・デザイナーによる作品や商品を「展示」「販売」、そして「現地クリエイターとのトークセッション」を通して交流を深め、認知を高めていこうとするもので、第一回となる今回は、「紙」をテーマに6組のデザイナー・企業の作品を展示、12組の企業の商品が販売されました。2019年12月には「金属」をテーマに、香港の同会場にて、第二回が開催される予定です。

本凱旋展では、香港での展示を展開。4月25日には、当プロジェクトのプロデューサー 秋山かおり氏をモデレーターに、出展社・出展デザイナー(4月11日現在、登壇者調整中)とのトークイベントを開催し、DFA アジアデザイン賞の受賞やテストマーケティング、 販路開拓などの成果を来場と共有するという(席に限りあり・先着順)。

各出展ブランドの商品を購入できるオンラインショップも、同日4月25日にオープン予定。

デザイン展『MATERIAL IN TIME-PAPER-』
EXPLORING
秋山かおり氏主宰「STUDIO BYCOLOR」による紙を用いた実験作品

会場では、本企画のテーマ「紙」にフォーカスした実験作品 ‘EXPLORING’が来場者を迎えてくれます。エントランスからギャラリー内を繋ぐまっすぐ一本に続く階段に「紙」によるトンネルが出現。出展社の商品に使用されている「紙」を素材とし、折りや切り込み等を加え着彩を施し紙の可能性を探った本作品が、日常から非日常の空間へといざなう仕掛けを体感して。

MATERIAL IN TIME -PAPER- 凱旋展 出展企業・デザイナー

岡室健「CARDBOARD BOX LIGHT」

新しい技術やアイデアによって、柔らかく優しい風合いを持つ紙の新しい可能性と活躍の場を広げる活動を行う岡室健が率いる‘pages’。紙の未来を作るプロジェクトブランドから生まれた導電性インクをプリントしLEDを接着したBOX型ライト。開け閉めすることで光が点灯。

岡室健「CARDBOARD BOX LIGHT」

神戸派計画「CIRO」

神戸の印刷会社とクリエイターが作り上げるステーショナリーブランド‘神戸派計画’。創業以来培ってきた印刷や製本の技術とノウハウを活かし、細部に至るこだわりをもったものづくりを行う。「美しく読む」ための罫線までまっ白なノート「CIRO」。

神戸派計画「CIRO」

TANT inc.「ikue」

プロダクトデザイナーとグラフィックデザイナーによるユニットで、ジャンルレスなクリエイティブオフィスとして活動する TANT inc.。聖書などの書物を金の箔で縁取る「三方金」という伝統技術と、製本の過程を辿って作られたジュエリー「ikue」。伝統を継承し発展させていきたいという幾重にも重なる想いを込めている。DFA アジアデザイン賞受賞。

TANT inc.「ikue」

broom「Paper Joint Basket」

井本拓夢と坂本諒介を中心としたデザインスタジオ broom。「貼合(てんごう)」という加工技術を用いて紙を貼り合わせ、紙にも関わらずまるで成型品のような独特の風合いに仕上げたバスケット。海外販売に適するフラットパックのパッケージも併せてデザイン。

broom「Paper Joint Basket」

株式会社薫寿堂 × 林俊美「HA KO」

日本のお香老舗メーカー「薫寿堂」が確かな技術力で開発した新しい形の紙のお香。アートディレクター林俊美氏とのコラボレーション。和紙を使用した日本で唯一の葉っぱをモチーフとしたお香。

株式会社薫寿堂 × 林俊美 「HA KO」
株式会社薫寿堂 × 林俊美「HA KO」

STUDIO BYCOLOR × 那須恵子「katadori」

伊勢型紙職人 那須恵子氏とSTUDIO BYCOLOR 秋山かおり氏のコラボレーション。本来着物などの染めに使用する道具としての型紙の独特な香りや触り心地を伝えるために作製した照明。伊勢のオオルリを象った型紙から青と白に染められた綿のハンカチーフも展示。

STUDIO BYCOLOR × 那須恵子 「katadori」
STUDIO BYCOLOR × 那須恵子 「katadori」

ALBATRO DESIGN

グラフィック、活版印刷、プロダクト、空間までデジタルとアナログの多角的視点から新しい価値を生み出す、東京を拠点に活動する猪飼俊介率いるデザインスタジオ。活版印刷を中心としたアナログ印刷技術を使い、様々な実験印刷による作品を展開。

ALBATRO DESIGN
ALBATRO DESIGN

Jul「murmur」

“murmur”とは木の葉や小川のさらさらという音の意。耳元で和紙がかさこそという音より。ワクワクドキドキして心動かし心踊るような、心に訴えかけるものをという想いで制作。1300年の歴史を持つ石川県の伝統工芸「二俣和紙」を用い不安定な一瞬を切り取ったような形状の独特な透け感のアクセサリー。

Jul「murmur」
Jul「murmur」

MEETS TAKEGAMI

MEETS TAKEGAMI は中越パルプ工業株式会社による「竹紙」とデザインチーム「minna」のコラボレーションによってスタートしたプロジェクト。可能性を秘めた素材である竹紙と、社会との接点を増やしていくことを目指す。新商品としてこどもの日を祝う「KABUTO」を展示販売する。

MEETS TAKEGAMI
MEETS TAKEGAMI

秋山かおり プロフィール

色や素材の持つ力を効果的に活用するクリエイションを生み出すデザイン事務所 STUDIO BYCOLOR を主宰。DESIGN PLUS 受賞(ドイツ)、DFA アジアデザイン賞受賞(香港)、DIA Top100 受賞(中国・杭州)、グッドデザイン賞受賞(日本)等。2018年から香港 PMQ にて素材を切り口に日本のクリエイティビティを発信するデザイン展「MATERIAL IN TIME」の企画・ディレクションを務める。千葉大学工学部デザイン工学科、法政大学デザイン工学部システム デザイン学科にて非常勤講師。

<開催概要>
MATERIAL IN TIME -PAPER- 凱旋展
開催日時

 4/25 18:00-21:00 トークイベント・パーティ ※一般公開、先着順
 4/26、27、5/3、4、10、11、17、18、24、25(4/26~5/25の金曜日・土曜日のみ)12:00 – 20:00
会  場:TIERS GALLERY by arakawagrip(東京都渋谷区神宮前5丁目7-12)
出  展 :岡室健、ikue、神戸派計画、broom、株式会社薫寿堂、STUDIO BYCOLOR、ALBATRO DESIGN、murmur、MEETS TAKEGAMI
主  催:MATERIAL IN TIME実行委員会 秋山かおり、野村真知子、村上晴香、武田昌也
特別協力:荒川技研工業株式会社
協  力:日本出版貿易株式会社、株式会社山越、株式会社薫寿堂、神戸派計画、株式会社システムクリエイツ、法政大学法政大学デザイン工学部システムデザイン学科 有志

行ってきました!(2019.4.26)

<参考>
“日本の素材”がテーマのデザイン展「MATERIAL IN TIME」、初の国内開催決定! |荒川技研工業株式会社のプレスリリース
PMQ 元創方
DFA Design for Asia Awards




japonism 編集人
大手ISP、東京・銀座の着物小売り店など勤務の後、独立。美容誌Webサイトディレクターをはじめ、CGM、企業オウンドメディア等、各種Webメディアの企画・編集に従事。着物好きが高じて着物の着付師修行も、手先不器用のため断念。それでも、大好きな日本の文化・いいモノ・コト・ヒトを伝えたいと、日本のいいね!が見つかるメディア『japonism』を、2018年6月たちあげ。日本のアップデートに、微力ながら貢献できればうれしい。

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