[タネコラム]戦争について。

クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作による2017年の戦争映画『ダンケルク』を、鑑賞した直後の感想は、「身に迫る危険や恐怖は現実のものとしてひしひしと感じるけれど、細切れで全体像が見えないので、状況がよく分からない。こじんまりとしているなぁ」というものだった。

第二次世界大戦中のフランスの港町ダンケルクで、ドイツ軍に包囲された英仏軍兵士33万人以上を救出した大作戦の模様を描く映画として、“究極の映像体験”などとPRで煽っていたのもあり、手に汗握る大迫力の撤退劇を期待していたのだ。

しかし本作では、俯瞰的な視点や説明は提供されず、ダンケルクの撤退劇を、陸(撤退を待つ兵士)・海(救援に向かう民間小型船主)・空(作戦支援をする英国空軍パイロット)のそれぞれの視点で描いていた。だから、全体像がよくわからないし、細切れな印象になる。

鑑賞後、数日が経ち、ある瞬間ふと「あれが戦争の現実なんだ」と思った。弾丸の飛び交う戦場に身を置く一兵士として、いま目の前で起こっていることの全体像など知る由もなく、分かっているのはただ、どこからか弾丸が飛んでくるかもしれないということだけ。

こんなに恐ろしい「戦争」というものを、よくもやろうとなんて思うものだ。「戦争」という選択肢が、この世から消えてなくなることを願う。

2020年8月15日 終戦の日

1945年8月6日午前8時15分 広島に原爆が投下された。




japonism 編集長
大手ISP、東京・銀座の着物小売り店など勤務の後、独立。美容誌Webサイトディレクターをはじめ、CGM、企業オウンドメディア等、各種Webメディアの企画・編集に従事。着物好きが高じて着物の着付師修行も、手先不器用のため断念。それでも、大好きな日本の文化・いいモノ・コト・ヒトを伝えたいと、日本のいいね!が見つかるメディア『japonism』を、2018年6月たちあげ。日本のアップデートに、微力ながら貢献できればうれしい。初めての寄席にいって楽しかったので、また行きたい今日このごろ。

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