庭園美術館 建物公開2022、大食堂のテーブルデコレーションに期待

庭園美術館 建物公開2022、大食堂のテーブルデコレーションに期待

東京都庭園美術館(東京都港区)にて、年に一度の建物公開展が開催される。建物自体を堪能できる恒例の企画で、今年は、1920-30年代のアール・デコ期の貴重書に着目し、本館と新館にアール・デコ期の書籍や雑誌等を配して装飾性豊かな世界を紹介する。

東京都庭園美術館本館は、1933年に竣工した旧朝香宮邸。1920年代の滞欧中に当時全盛期だったアール・デコの様式美に魅せられ帰国した朝香宮夫妻が、フランス直輸入のアール・デコ様式を取り入れ建設した邸宅だ。建設するに当たっては、主要な部屋の内装設計をフランスの室内装飾家アンリ・ラパンに依頼し、ルネ・ラリックをはじめとしたデザイナーが参加した。

本展では、当美術館が所蔵するアール・デコ期の貴重書 約100点を中心に、本館と新館それぞれで展示される。本館では窓のカーテンを開け放ち自然の光を感じる空間で、家具や調度を用いた邸宅空間の再現展示も。本展の会期中は、本館内での写真撮影が可能となる※。

※撮影にあたっては、美術館からの諸注意およびスタッフの指示に従ってください。

見どころ[1]1920-30年代の貴重書

多くは調査研究の目的で利用され、展示での紹介が部分的なものに留まっていた書籍・雑誌・文献資料などの貴重資料に焦点を当てる。本館では貴重書を各室に配してアール・デコ建築とのコラボレーションを、新館の展示室では作品解説と共に一挙に展示し、華やかで魅惑的な当時のアール・デコの世界観を鑑賞できる。

『20世紀近代装飾芸術百科事典』1927年、東京都庭園美術館蔵

見どころ[2]窓辺から望む庭園の緑

普段は作品保護のために閉じられている窓のカーテンが開放され、館内から春の美しい庭園を一望できる。

東京都庭園美術館本館 ベランダ

見どころ[3]建物を純粋に楽しむ

旧朝香宮邸の建物自体が主役となる建物公開展では、情景再現も見どころのひとつ。本展では、大食堂のテーブルデコレーションなど、各室に合わせた再現展示が行われる。

東京都庭園美術館本館 大客室壁画

<概要>
建物公開2022 アール・デコの貴重書
Looking at Architecture 2022 Encounters with Art Deco Books
会期:2022年4月23日(土)~2022年6月12日(日)※日時指定の予約制
会館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
会場:東京都庭園美術館 本館+新館(東京都港区白金台5-21-9)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,000円/大学生(専修・各種専門学校含む) 800円/中・高校生 500円/65歳以上 500円
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
年間協賛:戸田建設株式会社、ブルームバーグL.P.、ヴァン クリーフ&アーペル

<参考>
【東京都庭園美術館】展覧会「建物公開2022 アール・デコの貴重書」開催のご案内|公益財団法人東京都歴史文化財団のプレスリリース
東京都庭園美術館|TOKYO METROPOLITAN TEIEN ART MUSEUM https://www.teien-art-museum.ne.jp/




japonism 編集人
大手ISP、東京・銀座の着物小売り店など勤務の後、独立。美容誌Webサイトディレクターをはじめ、CGM、企業オウンドメディア等、各種Webメディアの企画・編集に従事。着物好きが高じて着物の着付師修行も、手先不器用のため断念。それでも、大好きな日本の文化・いいモノ・コト・ヒトを伝えたいと、日本のいいね!が見つかるメディア『japonism』を、2018年6月たちあげ。日本のアップデートに、微力ながら貢献できればうれしい。

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