「長岡花火2019」に行ってきた! 東京からの移動・現地の模様レポ

一生に一度はこの目でみたいと願ってやまなかった「長岡まつり大花火大会(長岡花火)」。歴史・トリビアをまとめてみたりして気を紛らわしてきましたが、ついについに行ってきました!

現地の土地勘はまったくない長岡の地の2日間の総観覧者数が100万人を超える大イベントに、右も左も分からず躍り込む勇気は毛頭なく、あれこれ検討した結果、添乗員付き・観覧席付きのツアー旅行で、ちょうどよさそうなものを見つけたので決断! ついに夢をかなえました。

それなりにサバイバル気分も味わった大花火大会の思い出をまとめます。これから参加してみたいとお考えの方にも参考になればうれしいです。

長岡まつり大花火大会とは?

新潟県長岡市の長生橋(ちょうせいばし)下流、信濃川河川敷で行われる日本屈指の大花火大会。秋田県・大曲、茨城県・土浦の花火大会と並んで日本三大花火大会ともいわれるようです。

長岡花火は、曜日に関わらず、毎年8月1日に「長岡まつり」、8月2日・3日に「花火大会」が開催されています。なぜならそれは、先の戦争中の1945年8月1日22時30分の長岡大空襲の犠牲者を悼み、8月1日を「戦災殉難者の慰霊」の日、8月2日・3日を「花火大会の日」として開催されているからです。

より詳しくは、こちら↓の記事でまとめていますのでぜひご覧ください。

2月:情報収集をスタート

とにかく人気の長岡花火大会。初心者としては、勝手が分かっている人について行って、間違いなく花火を鑑賞して無事に帰ってきたい。以前、隅田川の花火大会の猛烈な人出のなか、のこのことアテもないまま浅草へ出かけてゆき、路地裏のものすごい人込みで、文字通り圧死しそうになった私としましては、今回の長岡花火計画において、「安全」というのも大きなキーワードでした。

なにしろ2日間で100万人が殺到するわけです。花火打ち上げ終了後、会場付近の駐車場から車で出るだけで1時間はかかるという話などを聞くにつれ、行きたいけど怖い…怖いけど行きたい…とグルグルしていたのです。

とはいえやっぱり行きたい! ということで、たまたま情報収集を始めたのが2月下旬頃。実は、これがちょうどよかったんです。

ちょうどよかったというのは、この頃、旅行会社が長岡花火大会ツアー旅行の企画をぼちぼちオンラインで情報を公開し始め、催行未定ながら予約を受け付け始めていた頃だったのです。

3月:ツアー選び・予約申し込み

いろいろと探した結果、長岡花火大会ツアー旅行の各社の差別化ポイントは、おおよそ以下のとおり。

  • 出発地から長岡への移動手段(新幹線やツアーバスなど)
  • 現地での宿泊先・条件(食事や温泉、会場からの距離など)
  • 宿泊先から花火大会会場までの移動方法(在来線、ツアーバスなど)
  • 花火大会の指定席・会場エリア(信濃川の左岸か右岸か、花火の見え方や、駅・駐車場からのアクセスに影響する)
  • 花火後の宿への移動手段(いかに短時間で無事に会場から脱出して帰れるか?? 当日内に帰れるのか?)
  • 花火大会当日前後の観光オプション

価格は、基本的には宿のグレードに応じて変動します。いろいろとツアー情報を見ていると、ナイスなお宿に泊まりたいし、のんびり温泉にもつかりたい、あわせて新潟観光もいいわねえ、なんて夢も広がります。が、今回の旅の主目的は初めての長岡花火大会。あまりあれこれせず、シンプルに花火大会まっしぐらコースで選ぶことにします。

私たちの旅の条件は、おおよそ次のようなもの。

  • 大人ふたり
  • 東京駅発
  • バス移動より電車移動を優先(じっと座って待つより、自分で動ける自由を!)
  • 花火は、初めてなので全体像がよく見える会場を優先(フェニックス席とかじゃなくていい)
  • 宿は、温泉に入れるとうれしいけど、最優先じゃない

もうたいして若くもない大人二人だけど、渋滞にはまったバスの中でひたすら座って耐え忍ぶ(耐え忍んでいればいずれ着く)より、自分の足で電車に乗って移動できるほうが精神衛生上良い、ということで、電車移動を優先する条件でした。

そうして、迷いに迷って選んだのがこちら。3月初旬に、クラブツーリズムの公式サイトに会員登録してオンラインで申し込みました。

クラブツーリズム
『【駅側マス席】長岡花火2019・花火後は新幹線(自由席)移動で渋滞知らず 樺野沢温泉「ホテルグリーンプラザ上越」宿泊 2日間』【WEB限定掲載】 42,900円/大人ひとり/2名一室/食事は2日目の朝食のみ

各移動は次の通りです。

大会当日

東京駅 →(団体臨時新幹線)→ 越後湯沢駅 →(チャーターバス)→ 宿 → (チャーターバス) → 浦佐駅 → (上越新幹線・自由席・約15分) → 長岡駅 → (徒歩約50~60分) → 長岡花火大会会場(駅前観覧席「マス席」) → (徒歩約50~60分) → 長岡駅 → (上越新幹線・自由席・約15分) → 浦佐駅 →(チャーターバス)→ 宿

大会翌日

宿 → (チャーターバス)→ 越後湯沢駅 → (Max たにがわ) → 東京駅

4月:催行決定のお知らせ

3月初旬に申し込んだのはいいけれど、申し込み時点では、以下のようなステータスでした。

※こちらのご予約はリクエスト受付となります。
 (一旦、お客様からの受付後に航空機座席・お部屋などの残席を確認し手配を行う受付です。)
手配が出来た場合には、弊社からご連絡をいたします。

クラブツーリズム 申し込み受付メールより転載

私は、長岡花火はおろか、ツアー旅行自体も初心者で参加経験がほとんどなく、このような状況にハラハラしてしまいましたが、人気イベントのツアーというのはこういうものなのかもしれません。

3月の申し込みからちょうど1ヵ月後に、無事、催行決定のお知らせ(メールと郵送)が届きました。

催行決定したので、決められた決済日までに、予約申し込みしたクラブツーリズムの公式サイトで、クレジットカード決済でお支払いを完了します。

7月:「旅のしおり」が届く

行程や注意事項などが記載された、持ち運びに便利そうな定型封筒サイズの刷り物のしおりが郵送で届きました。ほんとうに行けるんだなあとしみじみ。

8月:いざ、長岡へ!

いよいよ、待ちに待った当日です。東京駅の集合場所へ向かいます。長岡ツアー参加者でごった返すなか、なんとか自分の参加するツアーを発見! かなり混雑しているので、時間に余裕をもって集合場所に行くのがおすすめです。

前述の移動手段のとおり、行きの新幹線は団体臨時新幹線、つまり、長岡花火大会行きの団体客のためだけの新幹線なのです。新幹線まるごと一本、みんな長岡花火大会行き! そりゃまあ、すごい人出なはずです。

ツアーに合流できれば一安心、あとは、添乗員さんの指示に従って新幹線乗り場へ向かいます。無事に新幹線に乗り込めば、ここに乗っているひと全員の目的地を私は知っている…なんてどーでもよいことを考えたりして、すっかり浮かれています。

会場までの移動

一度、宿にチェックインして荷物を置いた後、いよいよ花火大会へ繰り出します。

私たちのツアーは、補佐駅から新幹線の自由席で長岡駅へ移動するというもの。添乗員さんが、丁寧に案内してくれますが、混雑を避けて基本は各自、自己責任で決められた電車に乗りこみます。

長岡駅に着けば、あとは花火大会会場へそれぞれ向かいます。添乗員さんが誘導してくれますが、駅を出る前に早々にはぐれました。当日配布された現地の地図と、人の流れを頼りに会場へ向かいます。それほど複雑な道順ではないので、迷うことはなさそう。

徒歩50~60分ということで、かなり歩くのだなあと心配でしたが、混雑を織り込んでの時間想定なのかもしれません。そんなに歩いた印象はせず。

当日の夕飯問題(と入浴)

ツアーに付随する食事は、2日目の朝食のみです。夜は、花火大会が21時15分頃に終了した後の移動になるので、宿に帰りつくのは深夜。バス移動の場合は、渋滞で進まず、日付をまたいでの到着なんてこともままあるそう。そのため、宿では夕飯は出ません。

屋台めし好きの私たちとしては、花火大会会場までにあるであろう屋台で、あれこれ買い込みながら会場に向かおうという算段をしていました。

しかし、肝心の屋台が、期待していたほどはありませんでした。会場近くになればもっと屋台があるはず、なんて思わず、駅近くから気になる屋台があったら買っておくことが得策です。沿道にびっしり屋台!屋台!屋台!といった状況ではありません。

あ、でも、私たち大食いなもので、一般的には十分な屋台の数と種類なのかも。

(入浴については、私たちのツアーでは、深夜まで温泉が利用可能という内容でしたので、花火大会後にすっきり汗を流して眠りにつくことができました。)

最高の花火見物

さあ、そしてとうとう花火です。会場は、広大な河川敷に敷かれた、広大なブルーシートの一画。ツアー専用のスペースが用意されていました。

花火大会は、19時20分から21時10分、かつて「白菊」と呼ばれた「慰霊と平和への祈り」10号3発からスタート。静かな夜空いっぱいに、どーん、どーんと広がる純白の花火に、心が洗われるようです。

そこから、怒涛の花火打ち上げ開始。配布されていた「大型花火打ち上げ一覧表」というA4プリントで花火の種類やスポンサーを確認しながら見事な花火を楽しみます。

名高い「復興祈願花火フェニックス」は、もちろん素晴らしかったけれど、私たちの席からは全貌が見えたような見えないような。全体を完璧に見たいなら、会場のフェニックス席か、テレビか動画で見るのが正解なのでしょう。

会場では、プログラム毎に、スポンサー紹介のアナウンスが流れた後、「打ち上げ開始でございます」の決まり文句で花火の打ち上げが始まるのですが、だんたんと花火に興奮し、気分も高揚して、この「打ち上げ開始でございます」の節回しが可笑しくなってきてしまってウケてました。いま思えば、完全にはしゃいでいただけ。

近くて大きい! 肉眼で見るのに忙しく、ほとんど撮影できず。

会場からの帰路は、サバイバル。

花火大会が終わったら、添乗員さんの誘導で速やかに長岡駅へ徒歩で向かいます。人込みの中、添乗員さんや同行のツアーの方たちとはぐれないように必死についていきます。とはいえ、浅草の路地で圧死しそうになった経験のある私、また東京の通勤電車で揉まれた経験だってそれなりにあります。それと比べれば、この混雑やなにすものぞ。押し合いへし合いなんて阿鼻叫喚はなく、いたって平和に人並みは流れていきます。DJポリスさんもいて、盛り上がりました。

そうはいっても、道いっぱいの人・人・人。予定の新幹線が来るまでに駅に到着できるのか、駅に着いたとしてホームにたどり着けるのか、間に合うのか間に合わないのか、間に合ったとしてもホームいっぱい待っている人が全員乗り切れるのか!? かなり、ハラハラドキドキの綱渡り運用でカバーです。

目当ての便がホームに滑り込むや、入れるドアからなんとか乗り込みました。同じツアーの中で、間違った新幹線に乗ってしまって予定の駅で降りられず、自腹タクシーで宿へ向かいます、という方もいらっしゃいました。

そんなサバイバルな状況になりますので、小さなお子さん連れには難しそう。おすすめできません。

総括としては、添乗員さんありがとう。

初めての長岡の地で、暗闇で移動することとなる花火大会。これはやはりツアーで参加して大正解でした。大満足の初・長岡花火となりました。これもひとえに、闇夜の新幹線自由席移動という難しい現場を見事に仕切ってくれた添乗員さんのおかげです。

現地では、移動が大変と必死になる場面もありましたが、無事に帰ってきて振り返ってみれば、それもまたひと夏のよき思い出です。あの長岡花火大会に行ってきたんだという喜びをずっとかみしめています。観覧をご検討の方は、先手必勝です。ぜひ、早めの情報収集で、ちょうどいいツアーを見つけてくださいね。

動画、撮ってました。

ろくに花火の写真を撮る余裕がありませんでしたが、ちょっとだけ動画を撮ってました。長岡花火に来た。ついに来たんだ。喜びの心象風景のような虹色花火。かわいくって思わず撮ったものです。




japonism 編集人
大手ISP、東京・銀座の着物小売り店など勤務の後、独立。美容誌Webサイトディレクターをはじめ、CGM、企業オウンドメディア等、各種Webメディアの企画・編集に従事。着物好きが高じて着物の着付師修行も、手先不器用のため断念。それでも、大好きな日本の文化・いいモノ・コト・ヒトを伝えたいと、日本のいいね!が見つかるメディア『japonism』を、2018年6月たちあげ。日本のアップデートに、微力ながら貢献できればうれしい。

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